認知症ケア専門士 認知症ケアに対する学識と技能を備えた専門技術士

わが国において要介護認定を受けた認知症の方の介護は、高齢者福祉の最重要課題です。

認知症ケア専門士は、認知症ケアに対する優れた学識と高度の技術および倫理観を備えた専門家の養成を目指しています。

認知症ケア専門士になるには

必要な受験資格

認知症ケア専門士の受験には、「認知症ケアに関する施設、団体、機関などにおいて、過去10年の間に3年以上の認知症ケアの実務経験を有する者」とあり、この実務経験を証明する必要があります。

この証明には、認知症ケアを行っている介護施設や団体、機関より発行してもらう「認知症ケア実務経験証明書」が必要です。
詳しくは 認知症ケア専門士公式サイトhttp://184.73.219.23/d_care/senmonsi/Ssenmonsi.htmをご覧ください。

認知症ケア専門士認定試験の概要

 試験日時 【1次】 7月上旬 【2次】12月上旬
 受験資格  前述のとおり
 受験手数料 【1次】 3,000円(1分野につき)

【2次】 8,000円

試験内容

【1次】 以下の4分野について五肢択一、マークシート方式の筆記試験
(試験分野)
①認知症ケアの基礎
1. 認知症ケアの理念
2. 認知症の人の現状
3. 認知症の医学的特徴
4. 認知症の人の心理的特徴
5. 認知症の人を取り巻く社会的環境
6. 認知症ケアの原理・原則
7. ケアの担い手
8. 認知症予防
9. その他上記以外の関連領域

②認知症ケアの実際Ⅰ:総論
1. 認知症ケアの視点と目標
2. コミュニケーションスキル
3. ケアの実践的プロセス
4. 認知症ケアのアセスメント方法
5. 家族への支援
6. 認知症の人のチームアプローチ
7. 認知症の人と身体拘束・虐待
8. 認知症ケアにおける倫理
9. 事例報告のまとめ方
10.その他上記以外の関連領域

③認知症ケアの実際Ⅱ:各論
1. 身体的兆候の理解と対応
2. 行動・心理症状(BPSD)とその対応
3. 薬物療法の知識
4. リハビリテーション
5. 非薬物療法
6. 施設・在宅における環境支援
7. ターミナルケアのプロセスと対応
8. その他上記以外の関連領域

④認知症ケアにおける社会資源
1. 認知症の人にとっての社会資源
2. 認知症の人に対するフォーマルケア
3. 認知症の人に対するインフォーマルケア
4. 認知症の相談窓口
5. 地域での認知症の人の支援
6. その他上記以外の関連領域
【2次】 1次試験の全分野合格者のみ受験可能
(論述) 出題される事例問題について論述し、2次試験申し込み書類とともに期間内に提出
(面接) 6人1グループでの集団面接、20分間
※資格取得後、講習会の受講等で5年間に30単位を取得ししかくを更新する

【お問い合わせ先】
一般社団法人 日本認知症ケア学会 事務センター
TEL=03(5206)7565
URL=http://www.chihoucare.org/

まとめ

認知症ケア専門士は、一般社団法人日本認知症ケア学会が主催する民間資格で、2005年に設定された比較的新しい資格です。

民間資格でありながらも、医療・介護・福祉の分野において必要不可欠な資格であり、その資格としての注目度は急速に高まってきています。

認知症介護の分野は、身体介護とならび、ますます需要が高まる分野です。

今後、今以上の知識・技能を向上させレベルアップをはかることをお考えの方には、認知症ケア専門士のさらに上級資格の「認知症ケア上級専門士」もあります。更なるステップアップに挑戦しましょう。

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