不動産業を営む上で必置となる資格として、毎年およそ20万人が受験しています。しかしながら国家資格でもあり、合格率は15~17パーセントと難関試験です。
働きながら挑戦される方がほとんどで、特に不動産関係に携わる方にとって不可欠の資格です。それゆえ、入社後、不動産関係の会社などでは宅建研修が実施され、合格するまで研修に参加することが義務付けられていたりもします。
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宅地建物取引士(宅建士)とは
土地や建物の売買など不動産取引の際の権利関係、物件の状態などの重要事項説明は宅地建物取引士だけに認められた業務です。
アパート、マンションの賃貸を仲介する仲介業者、不動産会社などには、各事務所ごとに5人に1人以上の割合で(例えば、従業員が6人の事務所の場合、2人以上)、宅地建物取引士をその事務所におかなければなりません。
たとえば、家電製品なら、カタログやチラシなどでおおよその検討もできますし、店頭で商品を手に取ってみることができます。
また、車やバイクなどの比較的高額な物も、試乗などで、なんとなく、その良し悪しがわかると思います。
土地や建物などの不動産では、その物件を見ただけではわからないことばかりです。また、権利関係も複雑で、法令上の制限も多いほか、契約の取引条件も複雑で取引価額も高額であることから、宅地建物取引に関して専門的かつ広範な知識を有する宅地建物取引士の設置が義務づけられているのです。
この資格を取るメリットは?
今の時代、大きな会社のほとんどが不動産部門を持ち、また、家電量販店や運輸業なども不動産関連の部門を作って進出しています。このような情勢の中で宅地建物取引士の資格を持っていれば、不動産業界や金融業界への就職・転職に有利になるだけでなく、キャリアアップにも役立ちます。
この資格を取得することによって、会社にもよりますが毎月5千円~5万円の職能手当がつくケースが多く、月収やボーナスアップの可能性が十分に期待できるでしょう。
また、将来自分でマイホームを購入する際、一生に一度に近い高価な取引ですが、それが不安なく行えるのもメリットといえるでしょう。
宅地建物取引士試験の概要
試験概要
試験日時 | 毎年10月 第3日曜日 午後1時から午後3時まで |
受験資格 | 年齢・学歴・国籍等に関係なく、誰でも受験できる |
受験手数料 | 7000円 |
その他、詳細に関しては一般財団法人”不動産適正取引推進機構”のホームページで確認してください。
試験科目・試験内容
4肢択一式で、出題数は50問。宅建業法より20問、権利関係(主に民法)14問、法令上の制限その他16問が出題されます。
細かく分けると
①土地の形質、地積、地目、種別、および建物の形質、構造、種別に関する知識
②土地および建物についての権利および権利の変動に関する法令知識
③土地および建物についての法令上の制限に関する知識
④宅地および建物についての税に関する法令知識
⑤宅地および建物の需給に関する法令および実務知識
⑥宅地および建物の価格の評定に関する知識
⑦宅地建物取引業法および同法の関係法令に関する知識
に分類されます。
合格基準点
50点中、35点が合格ラインとされていますが、36点が合格ラインになった年もあり、試験の難易度とその年の受験者のレベルで若干の違いがあるようです。
宅地建物取引士試験合格のための勉強法
宅地建物取引士の資格に挑戦する方は、法律に関して初学者であり、また働きながら勉強を進めるという方がほとんどのようです。
学習時間の目安として、250時間~350時間が必要とされています。試験前半年以上は余裕を持って始めることをお勧めします。
法学初学者が短い勉強時間で効率よく学習するには、スキマ時間を活用する、いつでも教材を身に着けておく、資格スクールや通信講座の選定、の3本柱で臨むことが重要です。
スキマ時間を活用する
自宅でまとまった学習時間が取れればよいのですが、働きながらになると、一日1時間以上机に向かうのは結構つらいものがあります。仕方なく休日にまとめて時間を取るという方もいるのですが、週1か週2で集中して学習しても、なかなか記憶に定着させることが難しいのです。
そこでスキマ時間の活用です。スキマ時間にはどのようなものがあるでしょうか。通勤や移動、休憩、入浴、トイレの時間など5分~10分から30分~1時間程度まで一日合計するとだいたい2時間ほどになるのではないでしょうか。
いつでも教材を身に着けておく
スキマ時間の長さに合わせて、5分~10分なら手帳やメモ紙など、30分~1時間なら参考書や問題集などを使用します。
特にポケットに入れておける手帳やメモ紙、スマホなどを活用しましょう。車を運転しながらや歩きながらはタブーですが、信号待ちの1分余りの時間など、繰り返し見ることによって記憶に定着させることができます。
もちろん、通勤時間や休憩の時間などは参考書等でも学習できると思います。ここでもスマホは使い勝手の良いツールですね!
資格スクールや通信講座の選定
初学者の方がいちから法律を勉強するといっても、なかなか理解できないと思います。やはり専門の教師がいてわかりやすい授業や教材が必要になるでしょう。
フォーサイト
そこでおすすめなのが、フォーサイトの宅地建物取引士講座です。低予算で学習したいと思われる方にはぴったりで、その中でも特にCDコースがおすすめです。講師の先生が難しい法律をわかりやすく、そしておもしろおかしく解説しています。
自宅でテキストを見てしっかり学習したら、通勤や入浴時などはもちろん、車の運転中にも聞くことができます。何度も何度も先生が話したギャグ話まで覚えてしまうくらい繰り返し聞いていれば、自然に身に着けることができます。
資格スクエア
スキマ時間を活用して学習を進めたいとお考えの方に、ピッタリの講座が、資格スクエアです。スマホ・PC・タブレットがあれば隙間時間でいつでもどこでも何度でも勉強できます。
「IT×脳科学」をフル活用した全く新しいオンライン資格講座です。 従来の通学型資格予備校や通信講座と違い資格スクエアは「IT企業」なので、勉強へのアプローチが全く異なります。
資格スクエアが開発した未来問(みらいもん)について様々なメディアで紹介されました。
未来問とは、人工知能(AI)に資格の過去問を学習させることで、今年出題されると予測した試験問題です。
AIが予想した宅建士試験の出題的中率が78%
年に1度、約20万人が受験する宅地建物取引士試験が21日に行われたが、資格試験のオンライン学習サービスを提供するサイトビジット(東京都千代田区、鬼頭政人社長)は、この試験の出題をAI(人工知能)を使って事前に予測した。同社が22日に発表した結果によると、同試験問題の出題的中率は78%となり、予想を上回る的中率になった。
宅建士試験は過去の傾向からみて、出題された50問のうち35問に相当する70%を超える正解をすると合格するといわれており、今回日本で初めてAIが予測した試験問題が実際に78%出題されたことで、過去データの分析力を得意とするAIの優れた予測能力がまた一つ証明されたことになる。
引用元:http://wedge.ismedia.jp/articles/-/14298
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スマホ・PC・タブレットを活用して、「働きながら」や「家事や育児をしながら」など、忙しく、時間のあまりとれないかたにも適しています。
また、テレビ番組のようなビデオ講座は、他社の講座よりもわかりやすいと評判です。
まとめ
宅地建物取引士の資格は、今から取得をめざす方にとって幅広い業界への就職・転職や、現在の職場でのキャリアアップのために非常に魅力的です。合格率15~17パーセントと難関資格には違いありませんが、次の資格挑戦へのステップとして、はずみをつける意味でも頑張って取得しましょう。