認知症ライフパートナー その人らしく暮らして行けるように

認知症を一個人のこと、一家族のことで終わらせず、社会全体でケア、サポートしていくことが望まれています。

認知症ライフパートナーとは、認知症を患う方に対し、本人や家族に寄り添いサポートできるよう、認知症についての基本的な知識とケア技術を身に付けて、業務に反映させることを目的とした資格です。

認知症ライフパートナーの資格

認知症ライフパートナーの資格には、認知症ケア専門士のような実務経験を証明する必要はなく、誰にでも受験できます。(ただし、1級は2級合格者)ただ、民間資格であり、この資格を取得したからといって特定の仕事に就けるというものでもありません。

資格は1~3級に段階分けされており、次のとおりです。

認知症ライフパートナー3級

認知症に関する基本的知識は、現在、介護の仕事にかかわっている専門職の方はもちろん、今後福祉・介護分野で働く方にとって、欠かすことのできない要素です。

「認知症ライフパートナー3級」資格を取得することで、認知症の基本的知識に加え、認知症の知識に加えコミュニケーション手法の基礎を修得し、普段の生活の中でも大変役立つ知識や技術を身につけることができます。

認知症ライフパートナー2級

認知症の人の症状、生活習慣病予防病、食、排泄、睡眠、薬など、より深い専門知識を修得します。

「認知症ライフパートナー2級」では、認知症予防やアクティビティ・ケア(回想法、音楽、散歩、運動など)を行う際に重要な計画・実施・評価に関する手法や進め方などの、知識や技術を身に付けます。

認知症ライフパートナー1級

専門職として望まれる対応が出来るようになるには、認知症予防、認知症の早期発見、認知症の方やその家族に対する心理的応援など、深い専門知識と判断力、情報収集能力、コミュニケーション能力、マネジメント能力が求められます。

「認知症ライフパートナー1級」は、2016年に新設された検定試験です。アクティビティ・ケアプログラムの立案や、運営・評価ができる専門職の養成、および地域包括ケアシステムの中で活用できる新しいケアの考え方や手法をもち、後進の指導にもあたることができるリーダーの養成をめざします。

認知症ライフパートナー検定試験の概要

 試験日  毎年 7月・12月
 受験資格  誰にでも受験できます
 受験手数料 【3級】5,500円

【2級】8,800円

【1級】12,000円

試験内容

マークシート方式、100点満点中70点以上で合格

【3級】
①認知症とは
②認知症の理解とケアの基本
③認知症とコミュニケーション
④認知症とアクティビティ
⑤認知症ケアに関する社会資源

【2級】
①認知症の主な疾患と特徴
②認知症の理解と対応
③認知症の予防と対応
④認知症と生活習慣
⑤アクティビティ・プログラムの立案
⑥かかわりのためのコミュニケーション
⑦アクティビティの種類と活用
⑧認知症高齢者と住居環境
⑨地域資源・制度の活用と連携

【1級】
認知症ライフパートナー検定試験 1級公式テキストに準拠しますが、テキスト外からも出題されます。

【お問い合わせ先】
一般社団法人 日本認知症ケア学会 事務センター
TEL=03(5206)7565
URL=http://www.chihoucare.org/

まとめ

認知症ライフパートナー検定試験の受験者数は、最新の発表で3級が405人〔男女比 106:299〕、2級が670人〔男女比 191:479〕、(1級は創設したばかりのためデータがありません)と他の福祉・介護の資格とくらべごくわずかです。

このように、確実に高まる福祉・介護分野での認知症関連の資格の需要に対して、まだまだ資格保有者が少ないことが証明している通り、認知症ライフパートナーの資格はこの分野で活躍していくためにも、取得しておきたい資格のひとつです。

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