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簿記とは
簿記とは、企業の複雑な経済活動・経営活動を記録・計算・整理して経営成績と財務状態を明らかにする技能です。
企業の活動を適切、かつ正確に情報公開するとともに、経営管理能力を身につけるためにも必須な知識です。
知名度は抜群で、安定性・将来性共に魅力ある資格です。
この資格を取るメリットは?
簿記は、企業にとって不可欠な技能であり、その能力によって関係取引先やライバル企業等の経営状況を把握できるなど、ビジネスシーンで大きく役に立ちます。
そのため、現在の職場でのキャリアアップにつながったり、待遇が良くなるなどのメリットが考えられます。具体的には、職能手当等がつくことにより、月収やボーナスなど収入UPが期待できます。
就職や転職にもしっかりと役立ちます。それは、簿記の資格を採用の判断材料に活用している企業が多く、特に2級以上になると履歴書に記載することで一定の評価を得ることが期待できるからです。
以上のことから2級以上の取得にチャレンジすることをお勧めします。
日本の簿記検定
簿記に関する基礎知識、実務、計算の能力を判定するための検定試験として、日本では次の4団体により、それぞれの簿記検定が実施されています。
•日本商工会議所 簿記検定試験(日商簿記)
•全国経理教育協会 簿記検定試験(全経簿記)
•全国商業高等学校協会 簿記検定試験(全商簿記)
•日本ビジネス技能検定協会 簿記検定協会(日ビ簿記)
ここでは1番メジャーでもある、日商簿記検定について紹介します。
日商簿記検定の試験概要
試験日時 | 【3・2級】2月・6月・11月
【1級】 6月・11月 |
受験資格 | 年齢・学歴・国籍等に関係なく、誰でも受験できる |
受験手数料 | 【3級】2,800円
【2級】4,630円 【1級】7,710円 |
試験科目・試験内容
簿記3級
3級の試験科目は商業簿記です。基本的な商業簿記を習得し、青色申告書類の作成や、経理関連書類の適切な処理など、初歩的実務がある程度できるかを問われます。最近では勘定記入、精算表、仕訳問題などが出題されています。(試験時間2時間)
簿記2級
2級の試験科目は商業簿記と工業簿記(原価計算を含む)です。財務諸表の数字から経営内容を把握できるかが問われます。最近では、伝票会計、標準原価計算、仕訳問題などが出題されています。(試験時間2時間)
簿記1級
1級の試験科目は、商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算です。
極めて高度な商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算を修得し、会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析ができるかを問われます。(試験時間3時間)
合格基準点
各級とも、100点満点で70点以上が合格。ただし1級は1科目ごとの得点が40%以上必要。
簿記検定試験合格のための勉強法
3級・2級においては、独学でも合格は可能です。しかし、1級になると難易度が上がるためおすすめできません。
勉強にかかる時間は、3級なら1ヶ月から2ヶ月、2級なら4ヶ月から半年、1級では、半年から1年が目安となり、1級に関しては、2級を取得できるレベルからの期間となります。
初心者であればまずは3級から
いきなり2級の取得をめざすこともできるのですが、初心者であればやはり入り口でもある3級からの取得をおすすめします。
3級から始める理由は、「簿記の仕組みをきちんと理解する」ことがとても重要で、当たり前じゃないかと思われるかもしれませんが、仕組みや言葉の意味をよく理解しないまま学習を始めたとしても、何をしているかわからないまま時間だけを費やしてしまう結果になりかねないからです。
簿記そのものの構造を十分に理し、その上で学習をすることがとても重要になるのです。
目安としての勉強時間
簿記3級をなめてはいけません。合格率も50パーセントを切っており難関とまではいいませんが、準備不足では返り討ちに合う確率が高いのです。
しっかりと準備をする最低の時間として、100時間を確保しましょう。働きながら受験をするという人がほとんどのこの資格。学習に要する時間の確保が最大の課題ではないでしょうか。
経理業務の経験のある方、商業科や商学部等の出身の方はこの時間を短縮できる可能性を持っています。それでも、、このような方で最低1カ月、そうでない方で最低2か月の期間が必要になります。
教材を選ぶ
簿記の教材として、書店に並んでいるものやブックオフなどの中古本も自宅での学習には十分に使えます。しかし、これらを揃えても通勤時間やちょっとしたスキマ時間には使いづらいものです。
参考書や問題集など、最新版であれば試験の範囲や法の改正などの重要な情報がわかるでしょうが、中古のものを使うとなると、それなりに覚悟しなければなりません。かと言って新品を揃えるとなるとそこそこの金額にはなるものです。
そこで、このような最新の情報を手に入れつつ最適な学習を可能にしてくれるのが通信講座ではないでしょうか。情報収集のための手数料を講座に払うという感じで、しかも最適な教材も手に入るとなれば一石二鳥です